うつで仕事中辛いときの「7つ」の対処法と「5つ」の心構え

この記事はこんな方におすすめです。

  • 最近疲れやストレスが溜まっていて、「限界」を感じている方
  • からだの疲れが原因で、気持ちもネガティブになってきている方
  • 多忙を極め、仕事中でも気持ちが落ち着かなくなっている方

最近特に仕事が忙しかったせいか、頭痛や肩こりがひどいです。

それだけでなく、突然悲しくなったり、

仕事のミスが多くなったりと、仕事中もうつっぽくて辛いです。

こんな時の適切な対処法が知りたいです。

こういったお悩みにお答えします。

うつ病かも知れないと不安に思いながら働くことは、かなり大変で疲れますよね。

私も10年前はうつに苦しんでいたので、気持ちはとてもよくわかります。

今までできていたことなのに、今はことごとくうまくできない・・・。

そんな毎日が続き、焦りや不安は大きくなるばかりです。

そしてそんな自分が情けなくて、疲れきった体にムチを打って、ギリギリまでがんばってしまうんですよね…。

本音ではすでにやる気もゼロで会社にも行きたくないんですけどね。

そんなうつ状態が続き、仕事中でも辛いうつ症状が出だしたら、かなり無理している状態です。

 

ですが初期症状の段階で気付けた方は、さらに悪くなる前に早めに手を打つことができます。

今のまだ症状の軽い段階なら、すぐに対処すると少しの被害で済むでしょう。

ですので、落ち着いて一つずつ対処していきましょう。

 

この記事では、仕事中にうつ病の兆候とそれが出た時の適切な行動を紹介します。

それでは早速参りましょう。

この記事でわかること
✓ うつ病は誰にでもなる可能性があるという科学的根拠
✓ うつで辛くなるまえの初期症状
✓ 仕事中にうつで辛くなったときの7つの対処法
✓ うつ病と付き合う時の5つの心構え

記者の信頼性

私は10年前に職場での人間関係や働きすぎが原因で、双極性障害(躁うつ病)になり、会社を退職しました。

その後2年の間引きこもり生活をしていましたが、うつを改善するために、独自に回復法を考えて実践することで社会復帰を成し遂げました。

今では大好きな奥さんと息子のいる、穏やかな生活を送れています。

しかし療養中には兄弟と絶縁状態になるなど、失うものもたくさんありました。

本ブログでは、私のこれまでの失敗や遠回りした実体験を元にアドバイスをします。

誰でもうつで辛くなる可能性がある

うつの原因の一つであるウィルス

たとえ、こころやからだが強い人でも、外的なことが原因でうつ病になる可能性はあります。

2020年に発表された東京慈恵会医科大学の近藤一博教授の論文では、うつ病はウィルスが原因であるとされています。

うつ病の原因遺伝子の発見
-ヒトヘルペスウイルス 6(HHV-6)の潜伏感染はストレス応答を亢進させることで、うつ病のリスクを著しく上昇させる-
東京慈恵会医科大学・ウイルス学講座・近藤一博

「東京慈恵会医科大学、ウィルス学講座、日本語解説論文」の冒頭より抜粋

うつ病はウィルスの影響によって、疲労や寝不足などがきっかけで、カゼをひくようにうつ病になるかもしれないということです。

 

また、厚生労働省は次のようなレポートを発表しています。(一部抜粋)

一生のうちに一度は病気にかかる人の割合(生涯有病率)は、

うつ病が7.5%、

いずれかの気分障害が9.0%、

いずれかの精神障害が18.6%となっています。

「職場における自殺の予防と対応 Q&A」 Q2より一部抜粋

つまり5人に1人の割合で、何らかの精神疾患にかかるということです。

 

さらに「うつは甘えだ!」という人の心理が知りたい人は、下の記事で詳しく解説しています。

うつで辛くなるまえの初期症状

これから紹介する症状が1~2週間ぐらい続く場合は、専門の医師に相談することをおすすめします。

ですが紹介する項目に当てはまるからと言って、必ずしもうつ病であるとは限りません。

これらはあくまでも目安であり、参考程度と考えてください。

うつ病の代表的な初期症状

身体面

うつ病は精神の病気ですが、からだにも辛い症状が出てきます。

具体的にはこんなかんじです。

  • 睡眠障害(寝れない、寝すぎる、寝ても疲れが取れない)
  • 体重の急激な増減(食欲がない、もしくは食べ過ぎる)
  • 一日中疲労感が続く(朝、起床時に疲れが残っている、いつもより疲れやすい)
  • 体の痛み、こり(頭、首、肩がこっていて痛い、胃が荒れている、下痢、便秘など)
  • 胸が詰まるような息苦しさが続く

うつの種類には「仮面うつ病」というものがあります。

特徴は身体面の症状だけが出て、気分が落ちないというものです。

ですが放置していると、いずれ精神的に辛くなったり、意欲を無くしていきます。

精神面

  • 憂うつな気持ち、自信がなくなる
  • 胸がざわざわして落ち着かない
  • 理由なく涙が出るほど悲しくなる

双極性障害(躁うつ病)の場合は、この症状とは真逆の、

  • 何でもできそうな万能感
  • 衝動買いなどの消費行動が抑えられなくなる
  • 話することが止まらなくなる
  • 攻撃的になる

などの症状が出てきます。

ですがすぐに猛烈なうつ状態になります。

さらにひどくなると「自殺を考えるようになる、消えたくなる」といった気持ちも出てきます。

行動面

  • 家に籠りがちになり、1人で過ごすことが多くなる。
  • 周りの人との関わりや会話が面倒になり、ストレスを感じる
  • 仕事や友人との約束に行く気がなくなる。
  • うろうろする、同じ行動の繰り返しなど、挙動不審になる。
  • 飲酒、喫煙、暴飲暴食もしくは拒食

理由もなく、ものすごくダルい、疲労感が抜けない場合は要注意です。

さらに気分が暗くなって、約束をすっぽかすようになると警戒サインです。

辛いうつが仕事中に与える影響

  • ケアレスミスが多くなる
  • 簡単な足し算ができないなど、考えがまとまらない
  • 同じ確認作業などを何度も繰り返す
  • 遅刻、欠勤が増える
  • 片付け、整頓ができなくなる
  • 電話で話すことが怖くなる
  • 猛烈な眠気
  • 情緒不安定になり、怒ったり泣いたりする

毎日しっかり休んでもこのようなサインが続くなら、必ず病院で診てもらうをおすすめします。

自分で判断しないで、医師に相談することが、治療や対処の一番のポイントです。

私の経験でも、それが一番確実な対処法です

 

そしてもう一つ、うつ病と診断されてしまった場合のこと。

どうしても治療と仕事の両立が難しいと感じた場合は、無理せず休職も視野に入れてみて下さい。

ギリギリの精神力で業務をこなすと、病気が悪化してしまうかもしれないからです。

仕事中にうつで辛くなったときの7つの対処法

早めに対処することで、仕事と治療の両立ができる可能性が高くなります。

逆に放置してしまうと、重病化して退職してしまうなどのデメリットがあります。

対処1 症状が現れたら、早めに病院で医師の診断を受ける

精神科や心療内科というと、なんだか怪しくて怖いイメージがあります。

ですが実際は普通の病院と変わりません。

私が10年前に通院していた病院は、お医者さんも受付の女性スタッフの方も、丁寧で優しい雰囲気でした。

 

よく映画などで見る、患者をベッドに縛り付けたり、鉄格子や見張りがいるのはまずありませんので、安心してください。

 

ただ医師によっては、話も聞かずに薬だけ出すというところもあるようです。

うつ病はこころの病気なので、実際に診断を受けたときに相性が悪いと思ったら、別の病院も探してみるのもいいでしょう。

対処2 会社と産業医に相談する

うつ病であること、またはそういう症状で悩んでいることを会社と産業医に相談しましょう。

特に産業医は精神疾患に対するプロなので、会社とあなたの仲介役として適切に対応してくれます。

会社に相談する場合、できれば直属の上司よりも上の人にも同席してもらおう

職場の環境によっては、直属の上司がうつ病や精神疾患に対しての意識が低い場合もあります。

そういう場合、休職などの治療のための手続きが、スムーズに進まないことも考えられます。

この対処として、あなたの直属の上司に支持を出す権限のある、さらに上の上司も交えて相談することで、解決できるケースもあります。

しかし企業風土として、精神疾患に寛容でないような考え方の環境なら、復職後も職場の状況が改善されていないことも考えられます。

こういう、いわゆるブラック企業からはすぐに別の会社に就職してくださいと言いたいところですが、中々そうもいきませんよね。

そんなときは転職エージェントや転職サイトなどのサービスに登録しておきましょう。とりあえずは登録しておくだけでOKです。

そして気が向いたときに、エージェントとの相談を利用してみましょう。案外いい条件の求人があるかもしれません。

産業医に相談する場合の注意点

産業医がうつ病の患者に対して対処してくれることは以下のとおりです。

  • 高ストレス者や残業などの長時間労働者へのストレス面談
  • 面談で休職が必要とされた従業員に対し、会社との仲介役になって支援する
  • 休職中の従業員から復職の願い出があった場合、産業医は病状を診て復職の可否を判断する
  • 復職後の仕事量や勤務時間の軽減を行い、患者への復職を支援する

注意したいことは、産業医は患者への個別の検査や診断、薬の処方などは行わないということです。

ですので、あなた個人のうつ病の治療をする場合は、病院で診てもらう必要があります。

対処3 家族や身近な人を味方にする

これからうつ病を治していく過程で、休職や退職などの行動に出ることもあるかと思います。

そのときに大きな課題となるのが、書類作成です。

公的な書類に書かれた文章というのは、かなりむずかしい言い回しのものもあります。

これをうつ病の人が理解することは、かなり大変です。

そんなとき、家族や身近な方が一緒に手伝ってくれると、あなたの負担は大きく減らせます。

ですので、そういった人に対して、自分がうつ病であることを打ち明けて、助けを求めましょう。

 

うつ病の治療で、「できるだけ多くの理解者を集める」ということは、それだけで回復につながります。

対処4 悪くなる一方なら、会社に休職を申し出る

うつの辛い症状が仕事中にも出てしまい、仕事と治療の両立が難しく、しばらく治療に専念したいと思うことがあると思います。

そんなときは、休職することも考えてみるのも良いかと思います。

 

休職についての大まかな手順は以下のとおりです。

  1. 医師から休職についての診断書を書いてもらうor産業医に休職を申し出る
  2. 会社に休職を申し出る、同時に傷病手当金の申請をする
  3. 傷病手当金の書類を作成し、会社に提出する
  4. 休職中のルール(連絡など)を会社と相談して決める
  5. 休職開始

傷病手当金は、休職中のお金の問題を解消してくれる、とても心強い支援制度です。

休職に向けての会社とのやり取りと、傷病手当金についてはこちらの記事を参照してください。

部分的にはこちらの見出しを参照してください。

3.復職に向けた、会社との休職前の準備

5.制度を利用して、お金の支援を受けよう

対処5 休職中に体力回復、そしてこころの整理をする

休職期間中は、とにかく体調を整えることが先決です。

具体的には

  • まずは栄養をつけて落ち切った体力を取り戻す
  • 次に気持ちを立て直す
  • こころもからだもある程度回復したら、原因と対策を考える

栄養に関して詳しく知りたい方は、こちらの記事で紹介しています。

体力やからだのことは、栄養と休養でほとんど解決できます。

問題はこころの立て直し方です。

私がこれまでに紹介してきた中で、割と即効性があっておすすめの記事がこちらです。

上記の「うつの辛さが再発しないように気持ちを和らげる方法」の記事で紹介している、スリーグッドシングス(3行日記)は手軽にできておすすめです。

その他にも「瞑想」がとても効果的です。

対処6 リワーク(復職支援プログラム)を利用して職場復帰する

仕事をしていない時期が長く続くと、復職に対しての不安も大きくなっています。

そして、ここでつまずいて、うつ病が再発する人がとても多いのです。

私もそのパターンで、復職後2か月後にうつ病が悪化し、退職してしまいました。

 

そういう問題に答えてくれるのが、リワーク(復職支援プログラム)です。

リワークでは復職に向けて主に

  • ストレスとの付き合い方
  • 出社を想定して、決まった日時に施設に通う
  • 他人とのコミュニケーションをこなす

などの対策を行います。

そして、うつ病になったそもそものストレス源を調べ、それと向き合います。

そうすることで仕事へ復帰したあとの再休職やうつ病の再発を防ぐのです。

リワークを受けて仕事に復帰した人は、再休職率が低いという研究報告もあります。

ちなみに料金の方は、利用する機関などで差があるようですが、平均的には一回800円程度です。

 

リワークには

  • 病院で行う「医療リワーク」(有料)
  • 地域障害者職業センターが行う「職リハリワーク」(無料)
  • 各企業が独自に行う「職場リワーク」

の3種類があります。

医療リワークは基本的には、後半になればなるほど、実際の通勤を想定したものになるため、通う頻度が高くなってきます。

通う頻度が高くなるということは、それだけ多くのお金を支払わなければなりません。

 

そこで、リワークを利用する際には済ませておきたい手続きに

「自立支援医療」

があります。

これは、1か月の医療費を支払う上限が決まっているので、患者はそれ以上の負担はかからないというものです。

 

申請の方法は、主治医に自立支援医療の申請をすることから始まります。

詳しくは後日、リワークの記事で紹介したいと思います。

対処7 復帰後も再発には気を付けて

これまでの治療やリハビリを経て、休職前と比べるとかなり元気になっているかと思います。

おそらく今のあなたはやる気に満ちていて、仕事への意欲も高いことでしょう。

ですが今一度、自分の今の気持ちを観察してみてください。

  • 早く後れを取り戻したい
  • みんなに迷惑かけたから、元気な顔でがんばらなくては

などの気持ちがあるようでしたら、要注意です。

 

おそらくうつ病前のあなたは、

  • まじめで手が抜けない
  • 人の助けを借りること苦手
  • これ以上迷惑かけられない

ということが原因でこころが追い詰められたという経緯があるはずです。

 

この機会に是非、もっと気軽に無理なく人生と向き合ってみてはどうでしょうか?

 

今後の、仕事中のうつの辛さを和らげるための5つの心構え

  1. 1人で抱え込まない
  2. 無理をしない、助けを求める
  3. 早く治そうと焦らない
  4. 原因を考えすぎない
  5. 病気を受け入れる

いくつかの項目に関しては会社の環境などもあるので、すべてを実行することが難しい場合もあります。

ですができる範囲でいいので、まずはあなたが疲れにくい方法を探してみてください。

大事なことは、自分の今の状態を受け入れて、無理せず自然な流れに任せるということです。

 

私の場合、しんどくなったときには

  • 長い人生、こういうこともあるよね
  • どうしても辛いなら、別の会社探すのもいいかもね
  • 自分のからだが疲れやすいのは事実なので、無理しない方がいいよ

という3つの言葉を頭の中で唱えています。

 

性格を改善する方法に関しては、以前紹介しました「ペルソナペインティング」も実践してみてください。

即効性のある性格改善法としては、かなり有効な方法です。

 

今回は以上となります。

 

あなたの回復が一日でも早くなりますように。

今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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