うつ病歴がある人は結婚して幸せになれるのか?【結論:問題ないです】

うつ病で生き辛いと思う状態ですが、結婚もしたい。

私は幸せになれますか?

今回はこんな質問にお答えします。

結論

『問題なく、幸せになれます』

ただし、夫婦間の相互理解やあなた自身の自己理解や自己受容を深める努力も必要です。

 

うつ病になった人でも好きな人がいれば結婚したいと思いますし、幸せになりたいと思うものです。

しかし医者からの判断は結婚という大きな決断はうつ病になった人は避けた方がいいというのが一般的です。

私は逆に結婚することには肯定的で、結婚とは自分の生きる意味を見つけ、心に折れにくい筋金が入るものだと考えます。

この記事では、実際にうつ病になった後に結婚した私の経験から、これから結婚を考えているあなたへアドバイスしたいと思います。

うつ病歴がある人は結婚して幸せになれるのか?

✓記事の信頼性

私は元々10年前は中等症の躁うつ病の患者で2年間引きこもり生活をしていましたが、今は寛解し社会復帰もできて、さらに結婚して家族を持つこともできています。

しかし病気になってからは、自分がどう生きていいかわからずに、家族や周りの人にたくさん迷惑をかけ、中には絶縁した人もいます。

復帰するまでには何度も失敗や挫折をしましたし、辛い思いもたくさんしました。

本ブログでは私がこれまでに経験した失敗や、復帰のために挑戦した実体験を元にしたアドバイスをします。

 

✓あなたへのメッセージ

本記事は、『元患者という私の視点で、結婚は無理な事ではない』という理由や具体的なアドバイスを書いています。

 

この記事を読むことで
私が考える『うつ病歴がある人が結婚するメリットとデメリット、そして問題解決法や負担を軽くする方法』がわかります。

 

まず初めに、うつ病歴のある人が結婚をした時の私が考えるメリットとデメリットを挙げると、

メリット

  • 寄り添ってくれる人がいると安心できる(相談相手がいると、うつになりにくい)
  • 共働きであれば金銭面で協力し合える
  • うつが再発してしまっても、気にかけてくれる味方がいる
  • 心から愛する人と一緒に生活できるという生きがいと幸せが手に入る

 

デメリット

  • 時間的余裕がなく、ストレスが溜まりやすく消化しにくい。
  • 誰かといる事自体にストレスを感じるとうつが再発することもある
  • 子供が生まれれば毎日慌ただしくなり、「人の人生を預かる」という重圧も発生する
  • 一人でいるよりお金がかかる

 

私の考え方

基本的には結婚はおすすめしません

結婚すること自体には肯定的ですが、全て楽観的に捉える事は危険です。

というのも、結婚とはやはり人生を左右する大きな決断で、うつ病歴のある方には特に慎重に判断してほしいからです。

 

では、その理由を述べていきたいと思います。

理由1 自分以外は他人だからです

夫婦や実子と言えど、あなた以外の人はあなたとは別の考えを持った他人です。

ゆえに以心伝心は難しいですし、むしろお互いに分かり得ない部分の方が多いです。

時には関係がギクシャクして心許せない時期がありますが、うつの人にはそういう「心許せない人」と同じ空間にいる事が一時的なものでもとても苦痛です。

そんな時に一人で考える空間や時間が無いのはかなりの精神的負担がかかってしまいます。

「この人はこういう人だ」という相手への理解と、分かち合えない部分への諦めを持つ事も必要です。

 

また、共働きの家庭ではパートナーが家事や子育てをしている最中に、何か手伝った方がいいのだろうかと気を遣ってしまって、パートナーの許しが出ていても自分一人が休養を取る事をためらう場面が多々あります。

このような割り切りができるかどうかで気疲れの度合いがかなり違ってきます。

理由2 子育ては大きな変化の連続だからです

子供が生まれて子育てに追われる時期にもかなり心身に負荷がかかります。

そしてうつになる人の特徴の「イレギュラーな出来事や急激な環境の変化が苦手」という事が、子育てにおいて大きなストレスになってしまいます。

 

当然ですが生まれて間もない赤ちゃんは「言葉が通じません」。

赤ちゃんは泣く以外の伝達手段が無いので、「おむつが汚れた」「お腹が空いた」以外にも「体調が悪い」「抱っこしてほしい」「寝れない」など、あらゆる不満や頼み事を泣いて表現してきます。

私は男なので授乳をする必要はなく子供と関わる時間が少ないのですが、赤ちゃんの命を託されている妻はこの時期は本当にしんどそうで、心身共に疲れ果てて髪も肌もカサカサで、気分の落ち込みがひどくなっていました。

妻は比較的楽観的な人柄ですが、それでも出産から1年くらいまでは毎日心身がギリギリの状態でした。

 

赤ちゃんの時期が終わっても、誤飲、夜泣き、イヤイヤ期など、大人同士の関わりでは起こり得ない問題に備えないといけない事がたくさんあり、その都度変化が求められます。

ただし問題を細分化すれば負担は和らぎます

前述の理由から「結婚=苦行」のイメージが強くなってしまいましたが、問題の本質と解決方法を知ることで、負担は若干和らぎます。

 

哲学者で有名なデカルトの言葉に<

「検討しようとする難問をよりよく理解するために、多数の小部分に分割すること」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

というものがあります。

短く「困難は分割せよ」とも紹介されています。

 

つまり、

「結婚という大きな決断に至る前に、今ある問題を理解し細分化して一つずつ解決する」

ということです。
うつ真っ最中の時期に結婚は私もおすすめしません。

ですが、寛解して復帰も果たして、順番に問題を消化していけば負担は和らぎます。

もちろん全てとはいきませんが。

 

私はこの事に気付かず、社会復帰して間もなく全てをいっぺんに解決しようと矢継ぎ早に行動し、パートナーとの意志や感覚の違いなどで後悔しました。

 

細分化して解決する例として、

    1. まずは社会復帰(生きるのに最低限の条件を整える)
    2. 仕事+趣味など

少し無理できる体力やストレスを逃がす手段を整える

  1. パートナーと同棲
  2. 結婚(目下の目標達成)

という順序で、少しずつ節目をクリアしていきましょう。

同棲は人それぞれの価値観によりますが、私は結婚後のギャップを埋める意味でも有効だと思います。

結婚する前に「この人はこういう人だ」という、お互いの理解を深めることが大事です。

そして「結婚した。もう逃げられない」と退路を断つより、「ダメなら同棲をやめて、それぞれの考えがわかるまで一人に戻ればいい」と逃げ道を作ると、気負わずに相手と向き合えます。

もちろん価値観は人それぞれですので、この考えはあくまで私の一例です。

 

そして何より、自分を知ることが一番大事です。

例えば以下のことに気付くことです。

  • 私には一人の時間が特に必要だ
  • 私は人よりストレスの受け皿が小さい方だ
  • 私はよく思いつめる方だ

などです。
自分のことを知ることで、結婚だけではなく、日常生活も快適に暮らすことができます。

自分を深く理解する上でも、パートナーとの会話を楽しんでみてはどうでしょうか。

それでもやっぱり家族はいいものです。

色々と結婚に対し、辛そうな道のりであるような事を書きましたが、それでもやっぱり「家族を持つ」という事はいいものですし、日々の生活に彩りを添えてくれるものだと思います。

パートナーの理解が深ければ、あなたの悩みに対して良き相談相手になってくれます。

子供が生まれれば、その子の存在が生きがいになりますし、その姿を見るだけで幸せを実感できます。

我が子を抱っこした時にかわいい小さな腕があなたの首に回された時などは、言葉では表現できない幸福感で満たされます。

困難を乗り越えながら築く家族との繋がりは、何物にも代え難いあなたの支えになるはずです。

まとめ

1.うつ病だけど結婚して大丈夫かな
・問題ないし幸せにもなれます
2.結婚することのメリット、デメリット
メリット

  • 相談相手になってもらえる
  • うつが再発しても味方になってくれる
  • 金銭的な相互協力
  • 家族自体が生きがいになる

 

・デメリット

  • 時間的余裕がなくなり、ストレスを消化しにくい
  • 誰かといる事がストレスになることもある
  • 子供が生まれると、変化が激しく重圧がのしかかる
  • 一人でいるよりお金がかかる

 

3.ただしうつが治っていないならおすすめしない

  • なぜなら、他人と生活するということは思ったよりストレスが大きいから
  • なぜなら、子育てはうつの人が苦手な変化の連続だから

 

4.結婚に至る前に「困難は分割せよ」

  • 問題の本質を理解し、一つずつ解決する
  • パートナーと話し合い、お互いの人間性の理解を深めよう

 

5.問題に向き合えれば結婚は幸せです
大変な事もたくさんありますが、楽しい事もたくさんあります。

 

今回は以上となります。

あなたの回復が一日でも早くなりますように。

今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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