うつ病で辛い時の休職中に特に辛かった体調不良4つ

私は躁うつ病になった当時、医師の指示に従って2か月間の休職期間をもらいました。

 

その当時は『これでやっとしばらく休める…!』

と安堵の気持ちでいっぱいだったんですが、この休職期間中でも生活することが困難な症状に苦しめられました。

これまでは何だかんだで仕事に行くことで気が張り詰めていたので疲れを気にする余裕がなかったのですが、休みを取る事で張り詰めていた糸がプツンと切れてしまったからです。

この時期は底なし沼に引き込まれるような鈍く重い気持ちがどんどん襲ってきて、様々な体調不良が襲ってきます。

 

今回はその中でも特に苦しかったものを4つ紹介します。

そしてその問題に対して、『今の私ならこう考えるかな』という皆さんへの助言も添えたいと思います。

 

うつ病で辛い時の休職中に特に辛かった体調不良4つ

 

✓記事の信頼性

私は元々10年程前までは躁うつ病の患者でしたが、そこから復帰して今は復職もできて、結婚して家族を持つこともできています。
しかし、病気になってからは、自分がどう生きていいかわからずに、家族や周りの人にたくさん迷惑をかけたり、中には切れてしまった縁になった人もいます。

復帰するまでには何度も失敗や挫折をしましたし、辛い思いもたくさんしました。

これまでに経験した失敗や、復帰のために挑戦した実体験を元にしたアドバイスをします。

✓あなたへのメッセージ

本記事は、私の特に辛かった症状を紹介することで、今まさに心身ともに無理を続けているあなたに対して、『あなたの体もいたわってあげて』と注意喚起する内容になっています。

 

この記事を読むことで『精神病にはこんな側面もある』ということを知っていただくと共に、『こうすれば少しは和らぐ』といった対処法が分かります。

 

紹介する症状の多くは精神が安定していくと回復したので、心が病みそうな方は危険サインの参考にしてください。今まさにその症状で苦しんでる方は、その症状は治ります。安心してください。

①睡眠障害

うつ病なりたての時期は、心身が疲労とストレスでガタガタになって、世の中のあらゆる事に希望が持てず生きる気力が失われている状態です。

 

この時期は食欲や性欲という生き物としての基本的な欲求が失われている状態です。

 

そして睡眠のバランスが乱れていて、ある日は丸一日寝続ける、または日中意識が途切れるように眠る事もあれば、ある日は1時間も寝れないという状態が続きます。

 

これは、現在の超緊張状態のための不眠と、そして複雑になりすぎた感情や思考の整理や休息を欲しているための過眠とのバランスをうまくコントロールできずに起こる現象だと私は考えています。

 

脳の機能が弱くなっている状態なので、眠気に抵抗してもまず勝てません。

だから初めは無理に治そうと思わず、ゆっくりと回復を待つつもりで、眠たい時は眠っていいと思いますし、眠たくない時も寝転ぶ程度にして、寝よう寝ようと必死にならないこと。そして寝すぎた事や眠れない事に対して責めるような感情は持たなくていいです。

この症状はある程度健康を取り戻せば治るんですから。

 

もし治したいと思うなら、回復を実感できている時に窓越しに寝そべるだけでもいいので、朝日を浴びましょう。

これは睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの関係で、皮膚や目に日光を感知することで体内時計を整えるように体が作られているからです。さらに幸せホルモンであるセロトニンも分泌されるので、安心感を得やすくなります。

 

私からのアドバイス

会社員は、もしもの時のために雇用保険を払い続けてきましたし、医師の『今は安静にしてください』という判断によって診断書を発行してもらって休職期間を設けてもらっています。

ですから、堂々と休んでしまいましょう。

これはあなたに与えられた当然の権利です。

 

また、家族や他人が言いがちな『なんで規則正しく寝ないの?』などの指摘を受けた場合も『脳の機能上のもの』なので気持ち一つで解決できるものではないです。

気にする必要はありません。

②味覚障害、咽喉頭異常感症

口に関わるこの症状はかなり苦しみました。

味覚障害は好きなものや味の濃いものを食べても一切味がしなかったりと、まったくおいしく感じません。

また、口の中に何も無いのに変な味がするなどの症状です。

 

咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)は口の中にイガイガ、ザラザラしたような感覚や異物感があるために物が飲み込みにくいという症状で、別名『ヒステリー球』とも呼ばれます。

どちらもストレスによって自律神経のバランスが乱れることでなるようです。

 

私は日々の食事を楽しめない事はかなりのストレスでした。

飲み込みたくても喉にビー玉のようなものが引っかかってる感覚で中々飲み込めない。だから余計に辛い。

私の場合は一か月ほどで治り、それからは再び味を感じないという症状は出ていません。

 

私からのアドバイス

ストレスの緩和には人それぞれの程度や回復度合いもあるので、『何日くらいまでには治る』とは言えません。

ですが物が食べれない時の対処として私の場合は、ゼリー状の栄養補助食品やプロテインを水で溶かして飲んで凌いでいた時期があり、流し込むだけなので味がしなくても問題なく、液体の飲みやすさで咽喉頭異常感症にはとても有効でした。

完全に味覚が失われている時期は体の回復と共に無くなっていくと思います。

③鉛様麻痺

一言で言うと『究極の疲労感』です。

文字通り体が鉛のように重たく感じて、手足の感覚も鈍っているので寝転んだ姿勢から起き上がろうとしても中々立ち上がることができません。

 

私の場合は休職1か月くらい前から1週間に一度のペースで現れ始め、段々とその頻度も増えていき、休職直後にはほぼ一週間、朝は目が覚めても体が動かない状態でした。

時間の経過とともに和らいでいきますが、1年経っても疲労やストレスを溜め込むと翌日に症状を表しました。

この症状で一番厄介だったのが外出が必要な通院でした。

 

この症状が出ている時期はとにかく休息を最優先にして、体の回復を図りましょう。

 

私からのアドバイス

この症状のまま体を動かすことはほぼ不可能なので、いっそのこと動かない事は受け入れてしまった方がラクです。

通院に関しては、なるべく徒歩で通える場所を選びましょう。私は電車で一時間かけて通っていたのですごく大変でした。

 

最近ではコロナ禍もあってオンライン診療というのも増えてきているみたいなので、可能であればかかりつけの医師に相談してオンライン診療を申し出てみるのも方法の一つです。

これなら自宅から出ることもありませんし、ネットとスマホがあれば診療を受けられます。薬も郵送で送られてきます。

 

ただ、コスト面からこの方法を実施している病院は多くはありませんし、初診は必ず院内での対面の診療が必要です。

また、病院代も通常の診療代+オンライン診療料という別料金もかかりますし、保険適用で診察が受けられる疾患は限られています。

これはまた別の記事に書こうかと思いますが、詳しくはこちらの記事を参照にしてください
【患者編】オンライン診療とは? ~利用するためにはどうすればいいの?~

④骨や筋肉の衰弱

上記3つの症状によって体が栄養不足、運動不足の状態になっているので、体が急激に衰えていきました。

私はこの休職期間に入る2か月前から比べ、体重は20kgほど落ちて50kgを切り、体脂肪率も7%程度しかありませんでした。

当然骨や筋肉の状態を維持する栄養素も足りていなので、体のいたるところが衰えてきます。

 

私はある時、パンを食べていた時に虫歯でもない健康な歯が砕けて抜け落ちました。

健康な歯を失うという事実は、精神的に強烈なダメージになりました。

 

他にも、歩いているだけで息が切れたり筋肉痛になったりしますし、よく貧血も起こしたりと、まるで老人のような健康状態で、その動き辛さで気分がどんどん落ち込んでいきました。

 

私からのアドバイス

味覚障害でのアドバイス同様、栄養と休息を確保することは最優先事項です。

無理を続けていると、体を壊した途端にそれまでのツケが一斉に襲ってきます。

少なくてもでもいいので、一日3食食べてできるだけ多く休息を摂ってください。

 

心療内科以外の病院で点滴や診察を受けてみるのもいいかもしれません。

最後に

心を病むと全員が私と同じような症状が出るかはわかりません。

ですが限界を超える無理を続けた結果、私は心と体の両方を病んでしまいました。

 

読んでくださっている皆さんの中にも、今まさに多忙を極め、心の底では休息を欲しているけど無理して行動している方もいらっしゃるかと思います。

心身の疲れを上手に発散できているなら問題はありませんが、休む時間も無くかなりの無理をしているという自覚のある方は、少しペースを落として休息にも目を向けてみる事をお勧めします。

大丈夫です。しばらく休んでもまた必ず働けますし、あなたが元気になって戻ってくることを待ってくれている人もいます。

休む事は次に高く跳ぶためのバネを作る事です。

だから誰に迷惑がかかる事でもないんですよ。

 

あなたの回復が一日でも早くなりますように。

今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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