うつのきっかけになった仕事で、辛い時に相談しなかった結果

精神を病む人は大抵、毎日の仕事が辛いと思いつつ誰にも言えない性格の人だと思います。

精神を病んでいてもそうでなくても、適切に気分を発散していかないといずれ心が壊れてしまいます。

 

私は仕事がきっかけで躁うつ病になったのですが、その時に失敗したこととその後の結果を紹介します。

 

結論としては

  • 辛い気持ちを打ち明ける人が周りにいなくて、心に悩みを溜め込み続けた
  • 解決しないまま放置し、新たな問題が発生した
  • やがてネガティブ思考に囚われ、異常な感情が湧きあがる
  • ついに気を病み自傷行為、破壊行為を行う

という感じです。

うつのきっかけになった仕事で、辛い時に相談しなかった結果

✓記事の信頼性

私は元々10年程前までは躁うつ病の患者でしたが、そこから復帰して今は復職もできて、結婚して家族を持つこともできています。

しかし、病気になってからは、自分がどう生きていいかわからずに、家族や周りの人にたくさん迷惑をかけたり、中には絶縁状態になった人もいます。

復帰するまでには何度も失敗や挫折をしましたし、辛い思いもたくさんしました。

これまでに経験した失敗や、復帰のために挑戦した実体験を元にしたアドバイスをします。

✓あなたへのメッセージ本記事は、

  • なんだか最近病的に気分が落ち込む。大丈夫かな…?』
  • 『誰でもいいからこの苦しみを相談したい』
  • 『一か月以上体調が悪くなるくらい仕事や生活が辛い。どうしようか…。』

という人に向けて書いています。

 

この記事を読むことで

仕事によって精神病になった人間の経過が分かるようになります。

 

紹介するのは私の経験であって、ただの一例にすぎません。

ですが今現在同じような辛い思いをしている人がこの『このまま行ったら地獄だな…』と思い、回避する行動をとってくれればと思い紹介することにしました。

それでは一つずつ説明していきます。

①共感してくれる相談相手がいなかったし探さなかった

躁うつ病になる数か月前、仕事のし過ぎで体調や気持ちがすぐ落ち込んでいた時、内科を受診したら心療内科を勧められました。

それを家族に打ち明けると、

「そんなところは怪しいから、行かない方がいい。」

と断られ、家族以外の人からもあまりいい回答をもらうことができませんでした。

確かに私にもそんなイメージがありましたし、その時家族に相談したのは「家族に今の辛さを相談したかった。

精神病院の世話には世間体とかが気になり、関わりたくないな…」という気持ちの方が強かった。

 

今思うとプロである医者の意見に従った方が賢明だと誰にでもわかる事なんですが、当時の心療内科や精神科は今ほど明るいイメージではなく、テレビなどで見るような鉄格子に囲われた、おかしくなった人間が閉じ込められる場所のイメージが強い印象でした。

 

そして、仕事の悩みを周りの人に打ち明けても

『仕事なんて大体は辛いもので、それを乗り越えないといけないものなので仕方がない。耐えなさい。』

という答えが大半で、私もそれに従って行動しました。

 

こういうイメージ先行で行動した結果が、後の躁うつ病につながる引き金になりました。

②辛いことを無理して続け、新たな問題が重なる

そういう『生きる=辛い事』というイメージを持ったまま生き続ける事で、ますます気持ちは落ち込んでいきました。

さらに厄介な事に、同時期に結婚するかしないかの話も重なっていたこともあって、これも大きなストレスになっていました。

うつの時期に大きな決断をする事は大きく悪化することにつながります。

 

でも待たされる彼女もグズグズしている私にストレスを感じていたに違いないのは理解しています。

 

ここでハッキリと『今は決断できる状態ではない』と言って、さらに相談に乗ってもらえば良かったんですが、中々そういう事は言えず『何とかする』としか言えずにいて、抱え込むようになっていきました。

 

一つの問題に打開策が見つからずに放置していると、交通渋滞のように後から次々に問題が追随してきて、さらに気持ちの行き場を失っていきます。

③ネガティブ思考に囚われる

どの問題にも中途半端に放置して誤魔化しているうちに、段々と心が暗くなっていきました。

『どの問題も解決できていない…自分は無能なヤツだ…』

『頑張って仕事しても中々トップに上がれず上司から叩かれてばっかり。いつまでこんな生活が続くんだ…』

『この先頑張ってもずっとこのループが続くんだろうな…』

『なんてしんどい人生か…これを解決できない自分は生きてる価値あるのかな…もう終わらせたい…』

と毎日こんなことを考えるようになっていきました。

 

これだけやっても頑張りが報われない、報われる兆しも見えない、この競争から降りたい、でも降りれない降り方が分からない。

ならばいっそ自分そのものを壊してやろう。

 

そういうネガティブな思考に変化して、仕事の取り組み方にも一層厳しく取り組んで、食べずに寝ずに仕事をし、意図的に体を壊すように生きるようになりました。

 

ここまできたら誰のためにもなっていません。

④自傷行為、破壊行為

段々と感情が安定しなくなって自暴自棄になっていき、タンスに頭を思いっきり打ちつけたり、大事にしていたものをわざと壊したりしました。

体への暴力は痛いけど、『こんな自分が報われるわけないからこれは罰だ!』といった感じでした。

しかし体罰を加えてる間はこれまでの行いを悔い改めている感覚になり、痛いけど少し気分が落ち着きました。

逆に破壊した物を見ると壊れた物がとてもかわいそうに思い、それを壊した自分がすごく憎らしく恥かしかった。

だからまた自分で体罰を加える。という状態になり、エスカレートしていきました。
さらに、関わっている人から遠ざかりたいと思い、わざと暴言を言ったりして困らせることもありました。

これは今思うと、明らかに誰かに対して最後の助けを発してる事なんですが、この状態の私はすでに素直に感情を伝える事ができずにいました。

それから間もなくして、体が動かなくなったので渋々心療内科で受診したところ、躁うつ病と診断されました。

じゃあどうすればいいの?

①信頼できる人に相談しよう

家族、友人、親戚、誰でもいいので信頼できる人がいるなら早めに相談した方がいいと思います。

相談して『こうすればいい、こうしなさい、こうあるべき』と指示する人は遠ざけた方が良いと思います。逆にあなたがしんどいです。

なぜならその人は自分の価値観に基づいて自分の視点でものを言うだけで、あなたの視点に立って話を聞いているわけではないからです。

うつが辛い時期にこういう意見を聞くことは逆に惑わされます。

聞いてもらうなら共感してもらえる人が望ましいです。

聞いてもらって共感してもらえるだけで安心感を得られます。

 

そうして心のパワーを補充させてもらってから、ゆっくりと打開策を考えればいいと思います。

ただし聞いてもらう相手も感情があるので、何でもかんでも逐一甘えるのではなく、相談する時に『ちょっといいですか?』などの気分を伺う一言を添えると相手も受け入れやすくなると思います。

あと、『相談聞いてくれてありがとう』と言った、感謝の言葉も忘れずに。

②カウンセラーに相談しよう

周りに相談する人がいなかったり、どうしても相手の迷惑を考えてしまって相談に踏み出せない方は、カウンセラーに相談するのがいいと思います。

言い方は悪いですが、「聞く仕事をしている人」なので気兼ねなく相談できるし、自己理解を深めるにあたって、いい導き方をしてくれます。

この自己理解は今後の人生においてとても強い味方になってくれます。

 

ただ、保険適用外で料金が高いのが難点で、

相場は大体5,000円~10,000円、カウンセラーによればさらにそれ以上の金額になります。

また、この金額で1時間くらいしか相談する時間が与えてもらえないので、「まだ言いたいことがあるのに言えなかった」という結果になる事もしょっちゅうあります。

私も最初の2,3回は泣きながら感情をぶつけただけで終わったので、それ以降は「今日はこの問題に集中しよう」という感じで言いたいことを絞って臨む事にしていました。

 

残念ながら私はお金が続かずに、途中で行かなくなりましたが…。

③可能であれば今の生活から少し離れてみよう

会社員であれば病院からの診断書を会社に提出して休業申請することで合法的に長期の休暇を得る事ができます。

さらにこの手順ならば平均月給の3分の2の額が保証される傷病手当金も出るので、生活に必要な資金は確保できるかと思います。

 

こういうことを書くと

『仕事に穴は開けれないよ…』

『働いてる人に迷惑かけるのは嫌だな…』

と思う人もいると思います。

しかしハッキリ言いますが、

『それは他人が考える事であって、今はあなた自身の状態を整える事に集中しましょうね』

という事です。

 

逆に考えて、一人社員が減っただけで業務が破綻するようなシステムなら、遅かれ早かれその会社は無くなる運命という事です。

会社のシステムを観察する意味も込めて休業申請をしてみましょう。

 

辞めて楽になりたい気持ちもあるかと思いますが、今ある環境で色々試してみてからでも遅くはないと思います。辞めるのはそのあとからでもできます。

 

最後に

私は人間関係の立ち回りが上手ではなく、誰にも相談できないまま問題を放置してしまい、病気になってしまいました。

その私から言えることは、『あなたが辛いなら、何度でも辛いと言ってもいい』という事。

家族や友人、会社や病院、どこでもいいです。

辛い時に辛いと言えれば、自分で「何が辛い?」と自問自答できますし、誰かが導いてくれるかもしれません。

 

あと放置しても無くならない問題は放置しない事。

 

人生に関わる問題は中々答えが出せないものだと思いますが、ゆっくりじっくりと誰かに相談しつつ取り組んでいけば、いつか必ず好転する兆しが見える時が来ます。今辛いのは過渡期と考える方がいいと思いますよ

 

あなたの回復が一日でも早くなりますように。

今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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